128回-参-地方行政委員会-03号 1993/12/15

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説明員(松本英昭君) /自治大臣官房総務審議官 松本 英昭君
国務大臣(佐藤観樹君)/国務大臣自治大臣    佐藤 観樹君
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○西川潔君
 どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、不法滞在外国人の未払い医療費の問題についてお伺いをいたします。
 この問題につきましては、五月十二日の委員会におきまして質問をさせていただきました。自治省としての対応をお伺いいたしましたところ、当時は村田大臣でございましたが、御答弁をいただいた中で、厚生省そして法務省と相談をして早急な対応で臨むという御答弁をいただいたわけですけれども、伺うところによりますと、自治省では十一月十五日付で厚生省に対しまして問題解決のため抜本的な対策を講ずるようにという申し入れを行ったということをお伺いいたしております。
 この申し入れに至るまでの自治省での検討状況をお伺いいたしたいことと、今後この問題につきまして自治大臣はどのように取り組んでいかれるのかということを最後の質問にしたいと思います。

○説明員(松本英昭君)
 外国人の医療費未払い問題につきましては、御質問いただきまして私どももいろいろと検討をしたわけでございますが、これは、基本的には国において全国的な立場から対策を講ずべきものという考え方から、先ほど御指摘のありましたように厚生省に対して申し入れを行ったところでございます。
 厚生省におかれましては、不法滞在外国人等に対する医療保障につきましては、不法就労を奨励するものであってはならないと同時に人道的な問題でもあるので、早急に新たに多様な観点から対応策を検討するための検討会を設置し、どのような対策が可能か検討することとされていると聞いておるところでございます。
 自治省といたしましては、今後とも引き続き厚生省において抜本的な対策を講じられますように求めてまいる所存でございます。

○国務大臣(佐藤観樹君)
 資料によりますと、全国自治体病院協議会が負担をしております不法外国人の未払いの医療費の状況というのは平成三年度で九千百十一万円、それから日本赤十字社が二千九百八十八万円、こういう数字になっておりまして、自治体側が負担をしなきゃならぬという場合が非常に多いわけでございます。
 したがいまして、私たちの方としましても厚生省の方に抜本的にひとつ検討してもらいたいということをお願いしたことは申し述べたとおりでございますが、総務審議官から申しましたように、問題は、不法外国人の医療費を見るということは不法外国人というのが入ってきてそれを何か奨励をするような格好になってしまう結果になっても困る、しかしそうはいっても、一方ではやはり日本として人道上の問題もございますので、そのあたりを含めて、難しい問題でございますけれども、厚生省の方に国としてどうすべきかということを検討してもらっている、こういう状況でございます。

○西川潔君
 よろしくお願いします。
 ありがとうございました。


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