151回-衆-法務委員会-10号 2001/05/18

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森山国務大臣/法務大臣 森山 眞弓君
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○水島委員
 もう一つ、同じ日の委員会で、私は無国籍状態児についても質問をさせていただいておりまして、親が不法滞在をしているからといってその子供が福祉や医療や教育の枠外に置かれている現状を放置してよいとは思われないという趣旨の質問をさせていただきましたが、高村前大臣は、「今直ちにお答えできないわけですが、ちょっと考えてみたいと思います。」と答弁され、さらに「人権の観点から法務省としても考えたいと思います」「子供と親は違うんだから子供については保護が与えられるべきだというのは、それは一つの考え方だと思いますし、私もある程度賛成したい部分もある」と答えられています。
 この点についての申し送りを受けておられるか、また森山大臣としてはどうお考えになるかをお願いいたします。

○森山国務大臣
 同様に、高村大臣の御答弁の議事録を拝見しました。
 先生の問題指摘も非常に重要なことだと思いますが、子供の出生及び生育の経緯、家族状況、就学の事実など、人道的な観点を含めまして、個々の事案について在留特別許可を与えるかどうかというようなことを慎重に判断しております。そのような際に、親と子供が別れて生活するということになることも多いようでございますが、その是非についても検討しなければいけないというふうに思います。
 退去強制に関連する在留特別許可の取り扱いにつきましては、今後とも適正な法の運用に努めてまいりたいと考えております。

○水島委員
 この子供たちの人権問題というのは今までなかなか日が当てられなかった領域でございますけれども、こうした領域への造詣の深い森山大臣ならではの温かい取り組みを心から御期待申し上げております。


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